ヨグマタ相川圭子さんは、ヒマラヤ秘境で伝えられてきた深い瞑想を通して、「執着を手放し、心を超えていくこと」の大切さを教えてくださっています。
私自身も、日々の生活の中で多くの執着を抱えています。
やめたくてもやめられない癖、失いたくない物や環境、仕事やお金へのこだわり――。
そうした執着が、自分自身を縛り、不自由にしているのだという気づきがありましたので、その時の体験談をシェアしたいと思います。
執着に気づき、手放せた体験談
職場での出来事です。
それぞれに「自分の役割」があり、私の仕事も「これは私がやること」と自然と担当が決まっていました。
ところが、ある日人事異動があり、新しい方と一緒にお仕事をすることになりました。
それからというもの、以前は暗黙の了解で分担されていた仕事のやり方が、その方の指示でたびたび変更されるようになりました。
私の担当だった仕事を他の人にお願いしたり、「これは私の仕事だったはずなのに」と、心の中で強く反応していました。
まるで心の中で、ライターに火がついたように、「カチッ」という音とともに炎が点火され、怒りの炎が一気に体中に燃え広がるように感じました。
「心は自分じゃない」という教え
その瞬間、ふとヨグマタ相川圭子さんのお言葉が浮かびました。
苦しんでいる心はあなた自身ではありません。体もあなたではありません。苦しんでいるのはあなたではなく、体と心が苦しんでいるのです。
出典:心を空っぽにすれば夢が叶う
この言葉を思い出し、ハッとしました。
私の仕事を他の人に回されたことで、「自分は必要とされていない」と感じ、その思いが怒りへと変わっていたのです。
しかし、その『怒っている心』こそが、自分ではないのだと気づくことができました。
私はすぐに、ヨグマタジからいただいた秘密の音(マントラ)を心の中で唱え、聖なる存在であるヨグマタジに意識を向けながら過ごしました。
すると、みるみるうちに怒りは消え去り、心がすっと静まりました。
聖なる音の波動のマントラは仏教で「真言」といわれるもので、悟りの境地に達することを促す、聖なる波動(バイブレーション)をもった言葉(音)です。
神とひとつになると、心を超えた状態の意識、真理を体験するのです。そこで悟りが起きます。心も体も消えて、それらの不調も消えます。奇跡を起こす状態です。
マントラの波動は、そこに導くものです。マントラは神につながるエネルギーです。ヒマラヤの聖者が唱えてきた純粋な波動なのです。
出典:心を手放す~ヒマラヤ大聖者の人生を照らす言葉
ヨグマタジからいただいたマントラは、神とひとつになった強力な悟りの力が込められています。
マントラを唱えることで、私たちは「心を超えた状態」へと近づき、思考や感情の波から解放され、魂の奥深くにある静けさと繋がることができるようになるのです。
執着していたのは「自分の役目」だった
心が落ち着いてから、私は「自分の役目」に執着していたことに気が付きました。
「これは私の仕事だから」と、責任感のつもりで取り組んでいましたが、いつの間にか『自分の所有物』のように感じていたのです。
それを他の人に渡されたことで、怒りが湧いてきたのだと思います。私は『自分の役目』に執着していたのです。
すべては神様からの恩恵
ヨグマタジはおっしゃいます。
死ぬときは何も持っていけないのです。
出典:瞑想の力
お金、物、家族、環境――
私たちは、まるで自分のもののように感じていますが、本当はすべて神様からの恩恵なのだと思います。
だからこそ、全てを感謝して受け取るべきなのに、私はそれを当たり前のように扱ってしまっていた事に気がつきました。
仕事もまた同じです。
社会で役目を与えられていること自体がありがたいことで、そこに感謝の心を持つことが大切なのだと改めて感じました。
手放すと心が自由になる
こうして、無意識のうちに「自分のもの」だと思い込んでいた執着に気づくことができました。
気づいたとたん、「私の仕事」だと思っていたものを手放せるようになり、心がとても軽く、自由になりました。
誰の仕事と区別することなく、受け取った仕事をありがたく丁寧に取り組めるようになりました。
ヨグマタジの教えと瞑想がなければ、私はこのような執着にずっと気づけなかったと思います。
この気づきが、また一歩、心を超えていく道につながっているように感じました。
